ときが巡りくれば 

The Passage of Time (2017)

委嘱および演奏 日本音楽集団

CD「日本音楽集団 創立55周年記念CD BOX 己 -ki-」(2019)に収録

特定非営利活動法人 日本音楽集団 発売元 Naxos Japan, Inc. NYCC 13011~16

「ときが巡りくれば」曲目解説                

この作品は、ひとつのシンプルな旋律を中心に展開していきます。作品中、3回にわたって聴かれるこの旋律は、その度ごとに変化が加わり、蒔かれた種がいつしか根を張り、成長し、実を熟すといった実り(稔り)の時を予感させます。まず、冒頭で「風が歌うように」篠笛によって提示された後、曲の中盤では「記憶をたぐり寄せるように」篳篥によって演奏され、終結部では、「光が射してくるように」篠笛から尺八と篳篥に受け継がれていきます。その後 fffに達したのち、尺八が「解き放たれて」この旋律を独奏し、曲は終わりを迎えます。

この巡りくる旋律に挟まれた部分では、三味線や琵琶の打楽器的な特徴を生かした快活な部分や、恩師・三木稔氏の教えを思い出しながら作った「風が舞うように」箏の旋律が響く部分、打楽器のリードによって大きく雰囲気が変化する部分など、様々な要素が散りばめられています。